龍と鳳凰は、日本でも長く親しまれてきた象徴的なモチーフです。
力強さの象徴である龍と、優雅さを纏う鳳凰。対照的な存在が向き合うことで、画面には独特の緊張感と調和が生まれます。
『龍と鳳凰』は、対照的な力がひとつに響き合い、異なる力が共鳴する瞬間を、灯り絵として丁寧に描いた静かな躍動するアートです。
雅楽や舞楽で使われる大太鼓「鼉太鼓(だだいこ)」の意匠は龍と鳳凰。
これらが一対で存在する伝統的な構図を現代的に再解釈し、陰と陽が呼応し合うような画面構成をし、背面には『龍体文字フトマニ図』とだだいこのモチーフを融合させた図形を配置しました。
また、波間を翔ぶ龍が、空を舞う鳳凰を見上げる姿は、静と動、地と空といった対照の世界をつなぎ、力強いリズムを生み出し、それはまるであなたの中の陰と陽の鼓動を表しているようです。
灯り絵の『龍と鳳凰』は、観る方の中にある勢いと静けさ、情熱と優しさといった二つの力を象徴する存在として描いています。
気持ちが揺れる日には龍の力強さが支えになり、落ち着きを取り戻したいときには鳳凰のやわらかな曲線が心を整える。
この灯り絵が、あなたの状態によって見え方が変化するアートとして、毎日を寄り添う存在になることを願っています。