先日、新作ライブ絵本『ハレとアメのきらきらあつめっこ』を小学校の全校児童522名に向けて上演させていただきました。
この作品には、僕自身が長年届けたかった “日本人の心”――思いやり、感謝、つながりといった道徳心や精神性を、遊び心ある2人のキャラクターを通じて描いています。
ライブ絵本は、まだ僕がまだ絵本作家としての活動を始める前、2013年に立ち上げたプロジェクトです。
「誰もが自分の人生の主人公であること」「命の大切さ」そんなメッセージを、親子で体感できるコンテンツとして、音楽・朗読・アニメーションを融合させた新しい形の“体験型絵本”。
そして、主題歌に込めた物語の続きを歌で届け、さらに僕自身がナビゲーターとなって子どもたちとワークショップを行っています。
ワークショップでは、子どもたち一人ひとりが物語の“主人公”になり、自分の気持ちや、友達との関係を見つめなおす時間を設けます。
今の時代、「わかったつもり」になることは簡単だけれど、本当に大切なのは、自分の心に丁寧に向き合う時間を持つことだと僕は感じています。
この物語が届けたかったのは、“世界にはたくさんのキラキラが舞っている”という感覚。
それに気づくことができれば、きっと僕たちの毎日はもっとやさしく、豊かに変わっていくはず。
【余談ですが、心に残った後日談をひとつ】
この公演を観た娘が、家に帰ったあと、ママの手を取り、袋と火ばさみを持って街へ。
そして1時間後、街に落ちていたゴミをいっぱい拾って、満面の笑みで帰ってきたそうです。
物語の中で芽生えた気づきが、行動となり、誰かの世界をやさしく変えていく。これからも、そんな“体験の物語”を子どもたちに届けていけたら嬉しいです。
公演をご依頼くださった皆さま、ご協力いただいた先生方、そして大切な時間を共有してくれた子どもたちに、心から感謝を込めて。