週末に行ったギャラクシティでのライブ絵本公演。
プラネタリウムと文化ホールというまったく異なる空間で、2つの物語の世界を表現してきました。
今回は、新作『ハレとアメのキラキラあつめっこ』。
この作品は、論理や説明ではなく、“感覚”で届いてほしいという想いを込めて作りました。
どこか滑稽でチャーミングなふたりのキャラクターのおもしろおかしいやり取りを通して、気づけば心の奥のあかりにそっと触れる…そのような物語です。
今回、表現として挑戦したことがいくつかあります。
ひとつは、プラネタリウムドームに四方から音を届けるサラウンド演出。古来より東西南北の神性が調和する「四神相応」のように、空間に音を溶かし込む試みです。
そして文化ホールでは、よりダイナミックで視覚的な広がりを持たせた構成に。
いずれのステージも、僕たちにとってはチャレンジングで、けれど終わってみると、今までで最も納得できる表現ができたように感じています。
この物語は“泣ける絵本”ではありません。
ですが、終演後に涙ぐむ親御さんの姿がいくつも見られました。たぶんそれは、頭ではなく「心で何かを感じた」証なのではないかって。
そんな中でも、特に忘れられない出来事がひとつありました。
サイン会でやってきた2歳の女の子が、僕の前で無言で絵本を見つめていたんです。それに導かれるように、僕の身体は自然とページをめくり、彼女のためだけの即興の読み聞かせ。
絵本の中の問いかけに、彼女は小さな指で絵を指し示す。そのまなざしは真剣そのもので、まるで僕が彼女の物語世界に招かれたような感覚に。
作品を届けるはずの僕が、届けられていたのかもしれません^^
遠く奈良から来てくださったご家族をはじめ、たくさんの方々との出会いと再会があったこの日。
出演者全員が、「おなかいっぱい…」と口をそろえるほど、エネルギーにあふれた一日になりました。
次回のライブ絵本では、また新たな形で“こころの物語”をお届けします。
どうぞ、お楽しみに^^